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Visions(ヴィジョンズ)の由来

 

 1995年神戸に地震が起こった年、京都にウィーンフィルハーモニー管弦楽団が来日しました。ウィーンフィルといえばクラシック音楽の世界で最高峰のオーケストラです。

 その際、神戸復興のためにチャリティ企画として、普段見ることのできない練習風景(ゲネプロというそうです)を公開すると新聞で発表されました。

 京都にコンサートホールができたのがきっかけで当時クラシック音楽にハマッテいた私は早速抽選に応募し、運良く当たったのです。

 そこでは私服の楽団員がジェームズ・レバイン氏の指揮で曲目はシューベルトと、武満徹という日本の作曲家の曲でした。

 練習には武満氏本人が立ち会っていました。小柄で細い人でした。驚いたことに、世界最高峰といわれる楽団員たちの多くがわざわざカメラを持ってきていて、その小柄な日本人をパチパチと撮っていたのです。それに対して武満さんは当たり前のような顔で堂々と指示を出していました。


  「この人すごいな・・・」と、強烈な印象を持ったのですが、このときの曲が『オーケストラのためのヴィジョンズ』という曲だったというわけです。
  実は武満徹さんはこの時、病魔と闘っておられる最中だったそうで、その翌年の2月、奇しくも私の誕生日に亡くなられました。


  その年に独立して事務所を開いた私は、武満徹さんにちなんでVisionsという名前をつけたのです。

 

© 2007 Kozo Tsujihashi



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